春夏秋は冬を待つ季節(シーズン2)

DIYで費用を抑えた設置から高級機まで幅広く網羅。メンテナンス、薪集め、薪割り、ダッチオーブン、ピザなどの薪ストーブ料理など使いこなしの話題を中心に薪ストーブライフを充実させるノウハウが満載。初心者からベテランまで薪ストーブや暖炉を一緒に楽しみましょう!
薪ストーブのメンテナンスと言っても程度が色々ある。全てのパーツを本当にバラバラにするフルメンテナンスから、ほとんど分解はしないで煙突を取り外す程度で手の届く範囲で炉内の灰や煤を撤去、清掃するレベルまで、様々だ。

ダッチウェストのエンライトという機種は、触媒を使わず再燃焼ボックスというセラミックの燃焼室内で二次燃焼させる仕組みで、最近良く見かける。多分、定期交換しなければいけない触媒のランニングコストを抑えるためと、触媒付近の熱による変形による故障の対策で、この商品を販売店(特に新築時に薪ストーブを設置している工務店)が勧めているからだと思われる。薪ストーブ専門店でなくても工務店レベルでも比較的入手しやすいという裏事情もあるかもしれない。

resize0637_2015072210353919e.jpg
工務店が新築時に同時に薪ストーブをつけた場合によく見かける機種

resize0638_20150722113554538.jpg
最近の煙突掃除&メンテナンスの際に複数遭遇


この機種に関しての要注意事項として、普段の使用時には、再燃焼ボックスの空気噴出しの穴が灰で埋もれてしまうと不完全燃焼してしまうことがあげられる。けっこう繊細に、神経質に炉内の灰の状況をチェックする必要があるので、それが苦にならない性格の人でないと使いこなせないと思う。あまり誰にでも彼にでも安易には勧められる機種ではないように思う。

また、このセラミックの再燃焼ボックスは、薪の投入時に当てたりすると、欠けてしまったり、ヒビが入ってしまったりと脆くて華奢なので、取り扱いには慎重さが要求される。

resize0635_20150722103536bc4.jpg
セラミックの再燃焼ボックス

resize0636_20150722103538d19.jpg
下部のガスケット(パッキン)は極めて脆いので破かないように慎重に扱う

そしてその脆さや華奢さはメンテナンスの際にも大きく響いてくる。バラそうと思って下手に動かすと、万一見えないところにヒビが入っていた場合など、そこから割れてトドメをさしてしまうことも十分に考えられる。また、この再燃焼ボックスの下に敷いてあるガスケットなどもいじらなければ原型をとどめているけど、一度動かしてしまうとボロボロに崩れたり、破けたりして再利用不能になってしまう可能性も高い。そういうわけで、通常のメンテナンス時には下手にいじらない方が無難だと思う。

取り外した再燃焼ボックスを組み付けようとしてもスムーズに戻せないというケースもある。炉内が熱による微妙な変形で、新品の設計時とはサイズや形状が違っていたり、灰、錆び、煤などの付着でクリアランスがなくなっているなどで、思ったようにいかないことも多い。組み立てるのにはかなりコツが必要だったり、無理をするとその時に壊してしまうこともある。特にこの機種の場合には、再燃焼ボックスを、灰受け目皿の突起で押さえつける構造なので、組み付けた最後の最後に破壊してしまうリスクが高い。

再燃焼ボックスの分解だけでなく、バッフル板の取り外しにも同様のことが言える。炎が直接当たる炉の上部に分解用のボルトの頭があるのだ。熱酸化や、熱膨張、収縮を繰り返してダメージを受けているので、回す際にボルトの頭をなめて(丸くしてしまう)、回すのが不可能になってしまったり、仮に頭が回ったとしてもボルトのネジ部分が切れて(折れて)しまう可能性が極めて高い。こうなると、一度ドリルでボルトごと穴を開けて、ネジタップを切り直してという作業が待っている。一度取り外したバッフル板は熱による変形で元のようにつかない可能性もある。

このようにボルトで固定されている複雑な構造の薪ストーブを分解するとなると、フルメンテで完全にバラバラにして、部品も全部新品交換するくらいの覚悟で取り組む必要がある。丸々一日かけても、とても終わらないだろう。このレベルになるとユーザー自身が自分でやれる人は稀だろう。「まあ業者にやらせればいいんじゃね」って安易に考えているかもしれないけど、業者はボランティアで無料でやってくれるわけではない。(交換しないパーツは鋳物の外装パーツくらいで、その他は全部交換というレベルの)フルメンテだと、ちょっと頑張れば新品の安い薪ストーブが買えてしまうくらいの費用になることは想像がつく。参考までにディファイアントのフルメンテの場合には15万円かかったという情報をもらった。(以下の記事のコメント欄)

今日は薪ストーブのメンテナンス性、耐久性に対する考察を書いてみます。もう数年前のブログの記事をまずはお読み下さい。http://blogs.yahoo.co.jp/byd02445/39486175.htmlこのように複雑な構造で壊...

Posted by かわはら薪ストーブ本舗 on 2015年7月21日


だから1年に一度の煙突掃除の際のメンテの時には、こういう構造の薪ストーブは、そんなに気合を入れてバラバラにしないで、煙突を取り外して手の届く範囲で煤や灰を撤去して、錆びをワイヤーブラシで落としてCRC556で防錆保護する程度にとどめておいた方が無難だと私は思う。

壊さずに分解、そして再度組み立てできたら「ラッキー」くらいの感じなので、私も通常の煙突掃除&メンテナンスの時には、これらの複雑な構造の機種の、炉内のボルトや、燃焼室には手をつけないようにしている。下手に手を出して壊してしまったら本末転倒だからだ。

もちろん、炉内のボルトを使用していないで、問題なくバラせる機種の場合にはバラせる範囲で極力バラしてメンテしている。
http://kawahara1967.blog93.fc2.com/blog-entry-242.html

ブログ村ランキング:オリジナルバナー

スポンサーリンク

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://kawahara1967.blog93.fc2.com/tb.php/1108-2b073120
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック