春夏秋は冬を待つ季節(シーズン2)

DIYで費用を抑えた設置から高級機まで幅広く網羅。メンテナンス、薪集め、薪割り、ダッチオーブン、ピザなどの薪ストーブ料理など使いこなしの話題を中心に薪ストーブライフを充実させるノウハウが満載。初心者からベテランまで薪ストーブや暖炉を一緒に楽しみましょう!
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夕方には無事に工事が完了した

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この外壁面の木の縦格子のデザインと、AGNIの外装のデザインがマッチしていると思った

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今回は、本格的な炉台作成前の仮設置なので、ストーブボードを利用して簡易的に済ませた。すっきりした印象の主張しない炉壁とともに、シンプルな印象の薪ストーブ周りとなった。これはこれで良いけれども、まだ続きがある。

かなり形ができてしまってからの打ち合わせの時点で、炉台作成の話をしたら施主さんから「(私の提案だと)大き過ぎる」「フローリングから高くなるのは嫌」「今さらフローリングを剥がしてレベルを合わせてくない」と言われたので、敢えて無理に作らないようにした。実際に薪ストーブを1シーズン使ってみて、適切なサイズの炉台の大きさや高さなどを認識してもらってから、改めてきちんとしたものを納得してもらって制作することにした。(阿保さん建築の住宅なので中途半端なものにはしたくなかった)

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設置直後に早速火入れ&取り扱い説明

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グリドル部分が300℃を超えたら空気調整する

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綺麗な二次燃焼のオーロラ炎が出現した

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アイスクリームをいただきながらの取り扱い説明



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バッフル板の上部に、二次燃焼用の空気を通過させるパーツを置き、10ミリのボルトで固定

※このボルトがきちんとハマらない場合は、整流板の取り付けが誤っていると判断できる

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空気が流れるの部分で直接、炎に当たったり極端な高温になる場所ではないけど、念のため組み付け前にアンチシーズ(焼き付き防止剤)を塗っておくと安心

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ネジ穴にアンチシーズを塗り込める(さらにボルトのネジにも塗れば万全)

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さらに天板の下のインナープレートを装着して13ミリのボルトで固定(これも同様にアンチシーズを塗布しておくと良い)

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シリアルナンバーが刻印された岡本の純正品の触媒

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これをグリドルを取り外した上から置くだけ。消耗品である触媒の交換も、本体をバラすことなく簡単にできる。

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最後に、グリドルプレートを装着して、本体の組み立ては完了

精度が良く合理的な設計のため、苦労しないで分解や組み立てができる構造なので、メンテナンスの際も安心だ。またクリーンバーン&触媒のハイブリッドモデルにも関わらず、ダンパーなどの可動部分がないので故障の心配もなく、長期間に渡って安心して使うことができる。

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AGNIは簡単にバラバラにできるし、組み立ても逆の手順でやれば問題なくできるはずなのだけど、バラす時の元の状態を確認しないで勢いでやると、ドツボにハマる部分がある。それが整流板の取り付けだ。

前後方向、裏表方向など誤って組み付けても、一応は装着できてしまうのだ。パーツに品番ともに、左右、前後などの方向などを記すマーキングがあれば良いと思ったので、これはメーカーに提案しておいた。誤った取り付け方をすると、取り付け方向によって「触れたら落下する」「落下しないけど、二次燃焼の空気が全く供給されなくなる」という問題が発生する。落下する方向の取り付け誤りはすぐに気づくけど、落下しない方向での取り付け誤りはがっちり固定されていて、なおかつ二次燃焼の空気が供給されないので、焚いて温度が上がって、サイドローディング扉を閉じた瞬間に酸欠で炎が消えて煙モクモクになるので、けっこう悲惨だ。修正するまでに温度が下がるのを待つ必要があるし、その間燻ぶった状態がずっと続く。これを客先でやったら、信用丸つぶれになるだろう。(販売店の立場の場合は、200キロをバラさないで搬入する自信のあるスタッフは別だけど、そうでない場合には納入前に予行練習しておくことをお勧めする)

もちろん自分で分解メンテナスするユーザーも、組み立ての際には、この情報を参考にして遠回りしないで欲しい。

正しい取り付け方法は、バッフル板の前側、下部の突起部分で、整流板突起部分を組み合わせて、引っ掛けるというというものだ。

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本体に上から乗せるバッフル板

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そのバッフル板の前面下部の淵に、整流板の突起を引っ掛けて組み合わせて、荷重で固定する

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これは床の上で写真を撮ったけど、実際には本体上部でバッフル板の前部だけを少し持ち上げて整流板と組み合わせてから、引っ掛かりの部分を軸に整流板の下部を前に振る感じで装着

バッフル板の荷重で整流板が動かなくなるのが正解。そしてこのバッフル板上部を二次燃焼用の空気が流れるわけだけど、整流板の突起部分に邪魔されないで炉内に向けての空気の流れの隙間があることを確認しよう。整流板を裏表逆にしてしまうと突起部分が逆さになって、隙間をふさいでしまう。

また、正解の取り付けが判らないで闇雲にやると、先にバッフル板を取り付けてしまって、次に装着するバッフル板の上部のパーツとバッフル板で挟み込むという誤った場所に装着をしてしまうこともある。

この整流板の取り付けがAGNIの組み立てのキモとも言える大事なポイントだ。コツさえ知っていれば鼻歌まじりにサクサクできるけど、知らないと、かなり苦労するだろう。

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国産の鋳物の薪ストーブAGNIは、非常に分解性、メンテナンス性に優れている。合理的な構造で、無理なく簡単にバラせる仕組みだ。当然、バラバラにすれば軽量化されるので、設置時の搬入性も優れているということになる。

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現場でも簡単に、これだけのパーツにバラせるので相当軽量化して搬入できる

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計測したわけではないけど、本体重量200キロが、半分くらいまで減量するのではないかと思われる

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サイドローディング扉はヒンジの軸に上からはめ込むだけのシンプルな構造

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正面の扉もサイドローディング扉と同様にヒンジにハメ込むだけでワンタッチで装着

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側面の板は、下側の突起をひっかけて乗せてから、上部を二本の13ミリの六角ボルトで本体に固定

ちなみに、この固定のためのボルトは直接、炎が当たって高温になる炉内ではない外側の場所に設定されているので、熱で固着して、外せなくなるようなことは起きにくいだろう。

天板を乗せてしまうと、扉が装着できなくなってしまうので、忘れれないように先にこれらのパーツを取り付けてしまった方が良いと思う。

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薪ストーブライフの記事にも掲載された、かわはら薪ストーブ本舗オリジナルのスリット式の化粧板だけど、耕木社の阿保さん建築の住宅にも取り入れてみた。

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絶妙の削り具合で、心地良い手触りの木の手すりを握って二階へと登っていく

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鉄の手すり用ブラケットも味わいがあって素晴らしい出来栄え

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階段を登って出た二階のユーティリティスペースの一角が煙突コーナーだ

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階段上部のディティールまで非常に美しい

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煙突だけのためのスペースを有効利用して、二階に一階の暖気を上げて効率良く全館暖房する

ユーティリティスペースの反対側(写真を撮っている側)が吹き抜け空間になっているので、暖気が建物内を循環するような設計になっている。

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かわはら薪ストーブ本舗オリジナルのスリット式の化粧板を使用したが、住宅の雰囲気を損なうことなく、綺麗に納まった

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二階から一階を化粧板越しに見下ろしたところ

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一階の天井の煙突貫通部分を見上げたところ

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チムニーに角トップを固定する際に一番重要なことは「煙突の芯の位置をどこにするか」の決定だ。必ずしもチムニーの芯の位置が煙突芯と一致させることが最良とは限らないところが難しい。

現実にはチムニーが図面通り、指示通りの寸法でできていることは稀だ。本当に厳密な正方形になっていることはなく、たいていは4辺の寸法がミリ単位で測ると全て違うし、仮に同じだったとしても正確な直角ではなく平行四辺形だったりする。そういう現実の建築物を前にして、どこを芯として考えるかというのが必要になってくる。単純に対角線の交点を芯にするわけにはいかない。

なぜなら、角トップが上からかぶさる寸法が決まっているので(通常は750ミリ角)そこから10ミリづつのクリアランスを確保して、730ミリの仕上がり寸法で設計しているけれども、誤差が大きい場合には、煙突芯の位置をチムニー芯と同じすると、チムニー外壁が角トップベースより外側にきてしまって、角トップが上からかぶららなくなってしまうケースも意外と多くあるからだ。この場合には、角トップが上からかぶさる時にチムニー外壁と干渉しない位置にずらさざるを得ない。

こういうことを防ぐためにチムニーの仕上がり寸法の指定を730ミリではなく、最初からもっとだいぶ小さくしてしまうことも考えるけど、最初から建築やさんや大工さんを信じないのもなんだかだし、小さく作ると、また別の問題が出てくる。

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角トップのベース部分は小さめのチムニーのサイズにも対応するようにコーチボルトの打ち付け位置の調整が効くようになっている

730ミリ角の仕上がりで制作されたチムニーであれば、角トップベースのネジ穴が完全に天端に隠れてくれるけど、小さめの場合にはこのようにチムニー外壁の上側が外気に露出してしまう。角トップの本体が80ミリ被さるので、雨の侵入はそうは頻繁には起きないけど、強風の際に吹き上げられることも考えると、小さく作り過ぎるのも、どうかと思う。

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防水テープで隙間を処理して、強風による雨に吹き上げ浸入を防止

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セラミックスーパーウール50ミリをベース上に敷き込んで、角トップ本体でサンドイッチして結露対策

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角トップ本体を上からかぶせると、上側と下側の縁が完全に切れて雨水の侵入は皆無となる

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最後に上から蓋を取り付ける(ボルトの締め付けトルクは緩めが良い)

※インパクトドライバーで締め付けると、ボルトを切ってしまったり、ネジ山をなめてしまったりするので手締めが望ましい

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無事に角トップの取り付けが完了

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煙突を固定するのに大事なポイントは二つ。「下地の確認」と「垂直性の確保」だ。

下地については、建築工事の段階での打ち合わせをきちんとやることが重要だ。自分がやれる限りのことをして、きちんと指示しても、忘れられてしまったり、打ち合わせした設計担当から現場の大工さんに伝わってないで、下地が入っていないケースもけっこうあるのが現実だ。その場合は、他に使える下地を探したり、下地を現場で作ったりと、当初の予定とは違うポイントで支持することになる。

(他社施工の現場では、下地のない石膏ボードに固定金具を取り付けてビスが全く効いてないで、ちょっと触っただけで固定金具がボコっと外れるようなことや、固定金具そのものを省略していて煙突がぐらついているような信じられないようなことも、煙突掃除の時に現実に見かける)

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現場での打ち合わせの際に下地作成面をテープで指示しておいた

一番最初の現場打ち合わせの時の貫通部分(まだ天井板を付けてないので下地の有無や合理的につけられる位置が確認できる)

この現場では、きちんと打ち合わせ通りに下地があったので、安心して作業することができた。

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貫通部分の開口位置や寸法、形状は微妙にずれているので、下げ振りで地球の重力を頼って、三つの金具の固定位置の垂直を出す

この固定金具の取り付け精度で、煙突の垂直性がほぼ決まってしまうので、時間がかかっても構わないので、慎重に行う。きちんと固定金具の取り付けができたら、煙突工事の8割は終わったようなものだ。

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固定金具を全て取り付けた後に、煙突を上から順番に固定していく

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上端と下端の固定金具と煙突をつけたところ

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最終的な垂直性を確認しつつ、固定する

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貫通部分は化粧板でカバーする

オリジナルの、薪ストーブからの暖気を、二階にスムーズに上げるスリット式の化粧板を使用して、煙突の貫通部分をふさいだ。この家は小さな子供がいないので「玩具を貫通部分内部に落として回収できなくなる」みたいなことは起きないので、一階の天井部分にも化粧板をつけた。

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バネ座金のヘタリを修正して組み付けたという情報を、イーハトーブ(岩手)のSさまからいただいた。

おそらくおぼうさまの機体はレバー支点部のガタつきが大きいのではないかと推察いたします。そのためカラー外周部の偏磨耗していない部分にたまたま乗り上げてしまった場合に引っ掛かり感が生じるのだと思います。

ちょうど当方の700SLもレバー支点部がヘタリ気味でしたので調整がてら写真を撮りましたので添付させていただきます。



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レバー支点部分

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支点部分のパーツ類

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ヘタったバネ座金

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修正作業

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修正したバネ座金

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バネ座金修正後のレバー部分

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先日、最終確認に行った耕木社の阿部さん建築の家に、いよいよ煙突工事&薪ストーブ設置工事を行った。

工事の翌日からは雨模様の予報だったので、確実に一日で仕上げるつもりで、早めに現場に到着した。そして、じっくりと準備を進めた。焦っていきなり作業に取り掛からずに、養生や、部材の整理、配置などを事前に行っておくことで、作業効率が格段に良くなる。強風や雨の心配がある時には、あまり派手に部材を展開できないけど、この日は穏やかの陽気だったので、広い敷地を使うことができた。

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作業前の光景:建築時にチムニーを作成済みで、天端に仮蓋をしてある状態

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布を当てて屋根の淵を傷つけないように養生して二連梯子をかける。その後、左右方向からロープをかけて転倒防止対策
(車のルーフステイと軒の柱を支点として使用)

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使用する煙突部材も梱包から出して準備しておいた
(ダンボールとブルーシートで二連梯子の下の地面を養生して靴底に泥がつかないようにした)

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高品質な国産の高木工業所の二重断熱煙突を使用

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薪ストーブ本体もパーツごとにバラして搬入
(動線の邪魔にならない場所に置く)

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先日、高槻での煙突工事&薪ストーブ設置工事の終了後に、施主さんから地元の日本酒をいただいた。創業159年の老舗の酒蔵で、その年月がそのまま商品名になっている。

どうせ飲むなら、薪ストーブの炎を眺めながらにしようと、とりあえず火を入れた。いつもの上から着火方式ではなく、今回はキャンプファイヤーのようにヤグラのように真四角かつ、短めの薪を井桁に組んで、下と中に細い焚付け薪を置いて、下から火をつけた。中に炎が立ち上って、なかなか面白い燃え方だった。

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まずは薪ストーブに火を入れて・・・・

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炎の前で美味しくいただた

工事は大変だったけど、その分だけ充実感も大きかった。その思い出をしみじみと味わいながらのお酒はとても美味しかった。

日本酒と、日本製の薪ストーブのコラボも、なかなか良いものだと思った。

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先日の12/16ブログ記事へのおぼうさまのコメントで、「700SLの扉が時々閉めにくくなる」という質問をいたいだた。

実際に不具合が発生している個体の現物を見たり触ったりしたわけではないので、私のこれまでの経験から、一般的に考えられる正面の扉の建て付け調整の問題、そしてヒンジを固定しているボルトの緩みの点検のアドバイスをした。

さらにご本人からの「固定ボルトの緩みはなく、扉の左上を押すと閉まりやすくなる」という追加情報が後から出てきたので、原因がはっきりしてきた。

この問題に関して、私が以前行った東北の薪ストーブの旅の際に、呼んでいただいた岩手県のSさんから、解決のための有益な情報をいただいたので、紹介しよう。多分、おぼうさまの使っている700SLの不具合もこれと同じだろう。扉の開閉レバーのキャッチ部分が偏摩耗してしまったそうだ。これを交換して解決したそうだ。もちろん純正部品を取り寄せて交換もありなのだけど、けっこう高額になることが予想できる。モノタロウでゲットした汎用品のベアリングを使って自分の修理したそうだ。

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開閉レバーのキャッチ部分

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偏摩耗したキャッチ部分

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汎用のベアリングパーツで位置合わせのために、平ワッシャーを利用

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修理完了

他に考えられる原因として、レバー支点のワッシャの引っかかりなども考えらるが、いずれにしても700SLは構造がシンプルなので、トラブルシューティングが容易なモデルだ。700SLを選択するユーザーは、原理原則を理解して、問題解決能力が高い人が多いと思う。良く観察して、その気になれば自分でもメンテナンスできるので、何か起きたら放置しないで挑戦してみよう。

※自分で手に負えない場合には、ご依頼いただければ有償にて対応します。

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かなり難易度の高い物件だったけど、ひとまず無事に煙突工事&薪ストーブ設置が完了した。

既に施主さんが鉄工所に依頼して制作した特注の炉壁やハースゲートも現場に到着していて、あとは組み立てるだけの状況になっているが、火入れや、レクチャーは入居後に行うことになった。とりあえずこの現場は「完成見学会」をやっても恥ずかしくないレベルまで仕上げて一段落。

もし、工事の時に一緒にいてくれた施主さんが、当日15時までではなく、もう少し時間に余裕があれば、炉壁の組み立てや、火入れやレクチャーまでやってしまっていたとは思うけど、今回はここまでにして、後日を楽しみにしておこう。この次期の設置工事で、直後に火入れをしないのは初めての経験だ。

年明けの1月18日から21日辺りにも、愛知、岐阜などの中部地方などで、煙突工事など複数の予定が入っているので、そのタイミングで再び足を延ばそうと思っている。

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薪ストーブの左側のカウンターに立てかかっているのがハースゲートや組み立て式の炉壁

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キッチンカウンター内部からリビングを眺めた光景

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吹き抜けを突き抜ける煙突

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土間とお揃いの炉台

この現場は、またレクチャーの際にレポートしよう。

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急こう配の屋根のチムニーから鎖を垂らす作戦はこれまで何度かやってきた。またこのような手すり&命綱固定バーは、天窓から出られる静岡でのコンサル&施工の時にやったことがある。

さらに今回の高槻市の現場では、チムニーの上部に手すり兼命綱固定用のバーも取り付けた完璧バージョンだ。何しろ、急こう配の屋根に二連梯子をかけてその上を棟付近まで登っていくわけで、ユーザーが煙突掃除するにしても、プロがやるにしても安全対策をきちんとしておくことにこしたことはない。

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チムニー側面に固定バーを設定することによって、より安全に棟側へ移動できる

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角トップベースへのセラミックスーパーウールの断熱材の敷き込み

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角トップ本体の取り付け

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TOTOのトイレ用のステンレス製の手すりを採用

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屋根への上り下りの安心感が全然違う

急こう配の屋根でも、このような対策をしておけば、安全かつ確実にローコストで煙突掃除できる。

でも、不思議と、こういうチムニーはあまり見ない。室内側から突けばOKみたいなことを言われているからだと思うけど、トップ部分は蓋を外して煤を除去しないと無理だ。この鳥避けの金網が煤で詰まったら、室内側からブラシで突いてもどうしようもないのは、構造を見れば一目瞭然なんだけど、そのような妄信がまかり通っているのも不思議だ。(角トップでなく丸トップでも同様で、雨仕舞いの部分まで、下から突いたブラシで掃除するのは不可能)

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家の外壁と同じ仕上げのチムニー

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現場を下見した際に、柔らかい土壁に二連梯子を当てないと煙突工事できない状況だったので、設計事務所に事前に相談したら「二階の室内窓からベニヤを一人が持って、梯子を当てれば?」なんて他人事のように言われた。仮にそれができたとしても、梯子をかけたくらいの荷重でベニヤを支えらえるとは思えず、手を放した瞬間にベニヤが落下して大惨事になることは容易に推測できる。落ちないようにベニヤの上部に垂木などをつけたって、バランスが崩れて同様に落下するだろう。そもそも遠方の室内窓から、一人でベニヤを支えきれるとも思えない。また、狭い室内の吹き抜け空間だから、二連梯子を一人で取回すのも難しい。とても、その案を実行することはできない。

二連梯子の先端部分に板を加工して面で受けられる治具を固定して、その面に煙突を包んでいる発泡スチロールの保護材を巻き付けて、ふんわり受けてやれば土壁を傷つけないだろうと思った。治具だけだと、くっきり板の淵の痕跡が土壁へスタンプ状態で残ってしまうかもしれないので、念には念を入れた。しっかり固定しないと治具が落下で大惨事だし、重過ぎると二連梯子の取回しが難しくなる。必要十分の強度と軽量化を考えて、作った。

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二連梯子の先端が点で壁に接触しないように面で荷重を受けられるようにした

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切り欠きを天端に当てて落ちないようにして、ビスで抜けて外れないように挟み込む

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二連梯子に孔を開けて、治具の下側をビスて固定して一体化させる

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発泡スチロールのシートをクッション代わりに利用してソフトに荷重を受ける

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こんな感じで、無事に壁面を傷めることなく、なんとか無事に作業できた

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と言うものの、足場なしでの二連梯子の上での固定金具の取り付け、煙突の固定、化粧板の取り付けは困難を極める

足場があれば楽勝の作業も、何倍も時間も手間もかかってしまう。

工事の様子は施主さんのブログでも紹介でも紹介されているので、そちらも併せてお楽しみください🎵
http://www.02house.net/blog/stove/02house1996

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新築住宅への薪ストーブや煙突の設置の場合、現場の進捗状況に合わせて足場のかかっているうちに、煙突工事をさせてもらえるケースが大半だ。現場監督や工務店との打ち合わせの中で、工事の可能な日を知らせてもらって、そのタイミングで、内装工事に先行して、煙突工事だけを済ませてしまう。足場があれば、言うまでもないけど、短時間で、安全かつ簡単、確実に高所作業できる。その後、内装工事が終わったら室内側の煙突をつないでいき、薪ストーブに接続するという段取りだ。

特に、今回のような急こう配の屋根とか、吹き抜け空間への煙突設置の場合には、足場がないと、かなり厳しい。この現場では、煙突工事直前に、指定していた「チムニーへの鎖の取り付けをしていない」という、まさかの痛恨のミスが発覚した。「鎖はメンテのためだから、工事の時には不要かと思った」と言われた。足場があれば、その言い訳も納得できるし、問題ないけど、足場なしで鎖なしで、どうやって急こう配の屋根を歩いていき煙突工事をしろというのだろう。こればかりは、事前に何とかしておいてもらわなと、大幅な時間のロスになる。最終的にはドローンを飛ばして導糸を屋根にかけて、ロープを渡して屋根に登って、鎖を取り付けるという作戦をとった。(ドローンがない場合にはボールに導糸をつけて屋根の上を反対方向へ投げるという技もあるが、広大な別荘地ならともかく、狭い住宅地だと隣の家の窓を割るリスクが高い)

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煙突工事直前のドローンによる空撮映像

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急こう配の屋根にドローンの機体の影が写り込んでいる

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室内の吹き抜け空間も限定的で、内部で二連梯子を振り回すのが難しい狭さ

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綺麗な仕上げの柔らかな土壁

この吹き抜け空間は、手すりや窓枠などを利用して足場板を渡せない状況で、条件的にはかなり厳しい。室内足場がかかっている状況の時であれば、何の問題もなくサクっと煙突工事できるけど、完成間際のこの段階でやるのは大変だ。内装は柔らかい土壁なので、二連梯子をかけると100%凹んでしまう。普通のクロス貼の内装仕上げであれば、二連梯子の頂点に新品の軍手を二重にしてカバーをしてクッション代わりにでもしておけば、 何ら問題ないけど、今回の現場の場合はその程度の対策では壁面を痛めてしまうだろう。今回、下見の時にちょうど玄関土間の洗い出し作業をしている左官屋さんと話しをすることができたが、その時に「俺の作品でもある土壁をちょっとでも傷つけたら、ただじゃおかないぜ・・・。」というプレッシャーをひしひしと感じた。

このように敵前逃亡してしまいたくなるような、難しい条件だった。

室内足場がないと天井板を貼ったり、シーリングファンの取り付けができないので、絶対に煙突工事できるタイミングがあったはずなのに、何故、室内足場がかかっている時に工事させてもらえなかったのだろう?いくつか原因が考えられる。

1.私への嫌がらせ
2.私への挑戦
3.私のことを超能力者だと思っている
4.何も考えていない
5.工期がタイト過ぎて余裕がなかった
6、連絡を忘れてしまった



色々考えても、与えられた条件が今さら変わるわけでもなく、12月19日(土)20日(日)の完成見学会は1週間後に迫っている。この段階で、これから足場を組む手配などしていたら、間に合わないし、追加費用が大幅にかかってしまう。

しかも二日間もらっていた工期のうち一日は雨で作業できずに、雨の上がった二日目も15時までに終わらせなければならない状況という、これまでの経験の中でも、相当厳しい部類のミッションだった。朝のうちは昨日の雨で地面も屋根の濡れていて足元が滑る状況で悪条件の二重三重のオンパレードだった。(・・・明日の記事に続く)

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室内壁が漆喰塗りの家なので、炉壁周りも同じ仕上げにすれば薪ストーブ周りにレンガを積んだりするような主張する炉壁にならず、シンプルですっきりとした印象の室内になる。

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室内壁と同じ漆喰仕上げの炉壁

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シンプルですっきりとした薪ストーブ周りとなる

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既存の室内壁の内側にケイカル&鉄骨で空気層を確保してある

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上部のスリットから炉壁内部の空気層の熱を逃がす設計

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薪ストーブ背面下部に、外壁からの外気導入ダクト&換気ガラリを炉壁につけて必要に応じて開閉できる

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ドブレ700SLは天板に直火が直接当たる構造のため、天板の温度が高くなり調理に活用しやすいモデルだ。

メトスのカタログでドブレ700SLを見ると天板が狭くて鍋やヤカンが置けない印象を受けてしまうけれども、煙突を天板から出したとしても普通に二つは置ける。

しかし煙突を背面から出すと天板がかなり広くなって鍋やヤカンなどを4つ置けるようになる。

コーナー設置して45°に傾けて設置することでデッドスペースに煙突が通って空間が無駄なく使えて空間効率が良くなる。新築で薪ストーブを設置する場合で設計のプランに柔軟性がある場合には、壁面水平抜き、壁立ち上げのプランとともに、検討に値するプランだ。今回のように室内側のコーナー部分からを立ち上げて、煙突屋根から抜くのがドブレ700SLの設置の完璧なプランだと思う。

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煙突を背面出しすることによって、さらに天板が広く使える

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鍋やヤカンを4つは楽に置ける天板が出現

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お湯もボコボコ沸騰する

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炉台のところに薪の搬入用の引き戸をつけて、楽に薪を室内に搬入できるようにした。玄関や勝手口など遠い動線から運び入れる必要がない。木屑などの汚れで室内を汚すこともない一段低い炉台だ。

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薪棚から最短距離で薪を室内に入れることができる

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室内で受け取ってくれると、うれしい🎵

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床に腰かけて炎を見られるし、木屑や灰が室内に散らない一段低い炉台

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薪ストーブのある家だと大空間の吹き抜けを設定してしまいがちだけど、下手にやると二階ばかりが暑くなって、一階は期待していたほど暖かくならないということになる。上手に建物全体を対流させる空気の流れを考えた設計が重要だ。

必ずしも吹き抜けにしなくても、一階と二階の貫通部分の化粧板にスリットを設けて暖気を上げてやることで、二階の部屋もスムーズに温められる。建物のこの貫通部分と反対側を階段にして通気できるように設計すれば対流が生まれて、一階と二階の温度差が少なくなり、家全体が良い感じで温められるようになる。

かわはら薪ストーブ本舗のオリジナルのスリット付きの化粧板を使用した。ステンレス製の無塗装の厚手のもので、スリットは子供が指を挟んでしまわないような「遊具の安全基準」を満たした幅で設計してある。よくある既製品の黒塗装の鉄板のものだと「黒に白い埃が目立ち、掃除して拭き取ると筋が目立つ」「経年劣化いずれ塗装が剥げて錆びる」「薄くて踏んだ時にちょっと不安」と色々と納得いかない点があるので、長期的な視点で考えたものにした。

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二階リビング

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サーキュレーターで暖気の循環を加速する

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煙突貫通部分から暖気が上がってくる

貫通部分の下側(一階天井)にも同じ化粧板を取り付けるかどうか悩んだ。一応、準備はしていったので、お客様の強い希望があれば取り付けたけど、小さな子供がいるので、ミニカーとか玩具を落として回収できなくなることが容易に想像できたこと、スリット内部の埃を掃除できなくなることなども考慮して、つけない方がメリットが大きいと判断して、今回の現場では、敢えて二階床部分のみに取り付けた。

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火が入ってない時には、こういう遊びになるくらいなので・・・


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今回の『薪ストーブライフ25号』で紹介された三井邸では、建築(設計)前から相談を受けていたので、これまでの私のノウハウをとことん盛り込んでいる。

まず最初のポイントは「煙突掃除のしやすさ」だ。ユーザーが自分で安全に、楽に、簡単に煙突掃除できるようなプランを提案して、実現した。

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2階から階段を上がっていくと・・・

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棟屋から屋根と同じ高さのベランダに出られる

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ベランダを歩くと、そのまま屋根に出て煙突にアクセスできる

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脚立も梯子も不要で煙突掃除できる設計

角トップ(チムニー)による煙突施工は、雨仕舞いに有利なだけではない。道具や身体をチムニーに預けて作業できるので、転落事故の心配が少なく安全かつ確実に作業できるメリットも大きい。

煙突掃除は毎年のことなので、これを業者に依頼しないとできない設計と、自分で簡単にサクっとできる設計では、ランニングコストが大きく違ってくる。自分でメンテナスすることで、構造や仕組みを勉強することもできるし、焚き方の反省もできて、より一層、薪ストーブに対する知識と経験を積むことができる。

このプランなら思いついた時に30分もあれば煙突掃除は完了するだろう。

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霞が関の国の機関なんて滅多に入る機会がないから、行ってみたい。15(火)、16(水)、17(木)のいずれかで行けるかなぁ?

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木とスト-ブのある暮らし展

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薪ストーブの炉内料理のお勧めは「魚」だ。弱めの熾火で焼くと、絶妙の焼け具合で味も絶品となる。高級料亭の炭火焼が家庭で簡単に実現できる。特別な日のピザなどのパーティ料理だけでなく、普通の毎日の食卓に乗るオカズ作りにこそ、活用して欲しい。

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このくらいの弱めの熾火の時が魚を焼くのに最適な火加減

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五徳をセットする

よある質問としてく「煙は室内に出てこないの?」「油がはねて汚れるのでは?」があるけど、煙は煙突から屋外に出ていくので室内側には出てこないし、飛び散った油は、料理の後にガンガン薪ストーブを焚けば焼け飛んでしまう。料理の後の掃除の必要もなく便利なのだ。

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シャケの切り身を焼く

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金網二枚でサンドイッチして、二本の火バサミ(トング)を両手で持つと簡単にひっくり返せる

このようにひっくり返すと、魚の皮を剥がさずに綺麗に簡単、確実にひっくり返すことができる。

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頂き物の新潟産のシャケを美味しくいただきました

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先月発売された『薪ストーブライフ』の最新号(No.25/ Nov. 2015)のMy Woodstove Lifeという記事(86ページから89ページまでの4ページ)に、私が住宅設計前の工務店が決まる前からコンサルさせてもらって設置工事をしたお客様が執筆した文章が掲載されている。

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機会があれば、実際にこの本を手に取って読んでみて欲しい。



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今回の古民家への薪ストーブ&煙突設置工事の際も、メンテナンス性には配慮した。チムニーからステンレス製の鎖を垂らして登っていけるようになっている。

鎖を垂らす場合、工務店や大工さんにチムニー作成を依頼すると、このようにチムニーの下側からやりがちだ。しかし、側面上部の固定ポイントが望ましい。より安全に楽にチムニー上部のたどり着けるからだ。単にチムニーまで登っていくだけでなく、チムニー上部に立って煙突掃除するという本来の目的を考えれば、そうなるはずなのだけど・・・。

※今回は低予算での工事だったため、チムニー作成工事は施主さんが直接近所の大工さんに発注していた。

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古民家の屋根の頂点付近に角トップ

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二連梯子をかけてアクセスできるようにした

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チムニー下部からステンレス製の鎖を垂らして安全確保

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チムニー下部の煙突貫通部分にカヤがあって邪魔なので刈り込みハサミでカット

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煙突との離隔を確保

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その下の二階の天井裏も無事にクリア

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二方向の垂直性を確認しながら、一階に向けて煙突を接続していく
(エクセル煙突は磁石が付くステンレスだ・・・)

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無事に狙った位置に降ろすことができて、設置完了

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設置直後、すぐに火入れして動作確認と取り扱い説明を実施した

施主さんのブログの記事でも工事の様子が紹介されている
わとやの薪ストーブ設置完了

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高品質、高精度で日本の高温多湿、多雨な気候に最適な煙突は国産の高木工業所のものがベストだけど、コストの問題で採用できないこともある。

予算に制約のある場合には、品質が落ちるのは仕方ないと割り切ってカナダ製のエクセル煙突を使用することもある。工作精度がイマイチで、作業性が悪く、国産の製品のようにスムーズにサクサク工事できるわけではないが、雨によるダメージを受けない施工方法であれば、使うのも一つの選択肢だ。

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ジョイント部分にロック機構がついてないので、差し込んで、一人が押さえて、一人がビスで固定と二人一組で作業が必須

このメーカーの製品は接合部分の断熱材がむき出しになっているという致命的な弱点がある。ここに雨水が侵入すると断熱性能を維持できなくなるのだ。よくある施工方法で、フラッシング+丸トップの場合は、この問題を避けられない。トップ部分だけでなく煙突同士の継ぎ目からも侵入するので、本来の性能を維持できる期間はそれほど長くはないだろう。

そこで、この問題を解消するために、オリジナルの角トップを制作して、屋外側と室内側の縁を完全に切って、物理的に雨が煙突に接触しない方法で施工した。エクセル煙突は角トップ内部、室内側にだけ設置されることになるので、弱点が解消される。雨水が当たらなければ、本来の断熱性能を長期間維持できる。いくらローコストと言えども、将来的に問題になると容易に推測できる施工方法はやりたくない。

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角トップベース部分から突出させたエクセル煙突の先端部(接合部分の断熱材がむき出しになっている)

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今回はチムニー天端から100ミリ先端部分を突出させた

125ミリ突出させて、先端カバーで25㎜プラスして150ミリで角トップ本体下部に当たる設計だけど、あまり上に攻めると何らかの問題が起きて、角トップ本体が取り付けられない可能性があるので煙突は下げて、カバーで50ミリ立ち上げてと調整代を確保した。その予想は的中して、この対策にも関わらず、後でドツボにハマってしまった。

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断熱材を緩衝材にしたカバーを上部に乗せて角トップ本体を受ける準備

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角トップ本体の、煙突に挿入するパイプの先端部分付近が擦れて傷ついていてスムーズに入らなかった様子を物語る。現場判断で切断。

角トップ本体のパイプが煙突先端に挿入されるが、今回の角トップは試作品で煙突内径の150ミリからマイナス2ミリの外径148ミリで制作したところ、エクセル煙突とのマッチングが悪く、全部入らなかった。エクセル煙突の場合は内径が150ミリなのは接合部分だけで、その内側がテーパー状に絞られていてスムーズに入っていかない。そのため現場で干渉しない寸法で切断した。

急こう配の屋根の狭い足場の上に角トップを置いて上から斜めに支えて、梯子の下からサンダーで切断とアクロバティックな作業だったけど、無事に行うことができた。

次回の角トップ制作時はこのパイプの部分の外径をエクセル煙突の内径の一番小さな部分マイナス2ミリくらいで制作する必要がある。(なお単純な煙突ではなく、スライド煙突部分の一番直径が小さな部分で調査した方が良い。小屋裏の構造によってスライド煙突部分を最上部で使わざるを得ないケースもあるからだ。煙突先端部分の位置、天井の位置が決まってしまう角トップでの施工の場合には二重断熱煙突部分もスライドで調整しないと、きちんと納まらないケースがあるからだ。



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煙突終端部分の上部に角トップ本体が乗って、上側(屋外ルーバー側)と下側(チムニー内部)の縁が完全に切れる

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切断した角トップ本体のパイプが煙突先端に挿入されているところを角トップ上部から観察
(パイプ先端と同様に煙突内部も擦れた痕跡が確認できる)

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苦労の末、なんとか設置完了した角トップ

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長年の使用でロストルが熱で極端に変形してヒビが入ってしまっていて、本来の場所に入らなくなってしまっていた。

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炉内の本来の位置にハマらないくらいの変形

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ロストル前部と後部のパーツを並べてみる(本来であれば、この二つが重なる)

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体重をかけて二分割して炉内に戻す応急処置

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何とか使える状態になった

入居した中古住宅にたまたまついていた薪ストーブということで、使い方も全く判らず、排気ダンパーの切り替え、使い方も知らずに常にオープンの状態で使っていたそうだ。そのため本来の設計以上の高熱にさらされ続けて、各パーツがダメージを受けてしまっていたようだ。

「温度が上がったら、ダンパーを閉じる」という基本的なことを説明して、シーズン直前の煙突掃除、本体メンテは終了した。今シーズンは、これまでとは違う本来の性能を発揮してくれるだろう。

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先日の煙突掃除の際に、本体のメンテも行った。トップローディングのガスケットが剥がれてしまっていたので、錆びや汚れを落としてから、ガスケットボンドで固定しておいた。

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11月はあまり寒くなかったけど、12月に入ってから少しづつ寒くなってきた。「そろそろ薪ストーブを焚きたい」という状況になってからの煙突掃除の依頼が入った。「数年前に中古物件に入居して、そこに薪ストーブがついていた」というもので、どこに頼んで良いのかということで、ネットで見つけてくれたらしい。

この時期は薪の配達や設置工事などでバタバタしているので、すぐに対応できないこともあるけれども、偶然電話の翌日だけが空いていたので、速攻で行ってきた。行ける時に行っておかないと、次に行けるのはいつになるか判らない。

平屋の家だったので屋根に登るのに二連梯子は必要なく楽勝だった。サクっと煙突トップを外すとびっくりした。煙突の中まで巨大な鳥の巣が成長していた。鳥さんが頑張って巣作りしたらしい。この状態で火をつけたら、全く燃えずに室内側に煙が大量に出てくることになる。使用前に煙突掃除できて良かった。

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トップと一緒の煙突内に成長した鳥の巣を回収

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鳥の羽もトップ内に残されていて巣立ちの後のようだった

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煙突掃除すると煤より藁や干し草の方が多かった

メトスやトコナメエプコスの国産の高木工業所の煙突トップの場合には、物理的に鳥が入ってこない構造になっているけれども、海外製の輸入モノの煙突トップはそこまで配慮されていなくて、鳥が巣を作ってしまったり、煙突の中に鳥が入ってきてしまうケースも見受けられる。

これから煙突を選ぶ場合には日本の高温多湿、多雨な環境や、鳥の侵入防止などの細かなところまで配慮している国産のものを選択することをお勧めする。

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住宅密集地に新築で薪ストーブを設置して煙をモクモク発生させてしまって、隣の家から苦情をもらってしまったという相談を受けた。

話を聞くと、新築でハウスメーカーに薪ストーブ設置も含めて依頼してしまったそうだ。

薪ストーブについてノウハウのないハウスメーカーが設計したプランで、そのまま薪ストーブ設置業者に丸投げしてしまっていてる。このような問題が起きても誰も責任を取らない(取れない)ことになる。ハウスメーカーは基本的に家を建てるところまでが責任だし、設置業者はハウスメーカーが元請けなので施主さんとの関わりはない。元請けからの「このように設置して」という注文のままに施工するだけだ。いくらログハウスのハウスメーカーで薪ストーブのある家をたくさん建てていると言っても、薪ストーブは「おまけ」「飾り」くらいにしか考えてないのが現実で「入居後に薪ストーブのことで施主さんが困らないように」という配慮までは期待できない。

田舎で多少煙をモクモク出しても誰も文句を言わないようなところであれば失敗も許されるけど、住宅密集地での失敗は、薪ストーブの使用に関して致命的なダメージとなることもある。煙の苦情が隣近所から発生したら、使い続けることが難しくなるからだ。

結局施主さんは、正しい使い方を教えてもらうこともなく、フォローやレクチャーもなく、自己流で1週間、煙モクモク大量発生させてしまって、ついに隣の家から苦情をもらってしまったそうだ。室内が霧のように数メートル先が見えない位に真っ白、外に出ても燻ぶった臭いが感じられるというような、最悪の状態を繰り返してしまったみたいだ。

本来であれば家の建築とは別に分離発注で、薪ストーブと煙突の設置は、専門店である私に依頼してくれれば、最初のスタートでつまづかないように、ハウスメーカーへの設置プランの提案からはじまり、初使用時のレクチャーまで、それなりの配慮をしただろう。ユーザーと直結していて、長いおつきあいになるわけだから、ユーザー目線に立って快適な薪ストーブライフが送れるように徹底的にフォローする。

まず、この現場を確認すると煙突の位置が低すぎる。排煙が隣の家の屋根を直撃している。排煙は必ずしも上に行くとは限らない。風の影響で真横にも流れるし、気流の影響で下方向にも流れるケースもある。このように隣の家の窓から室内に入って「臭い」と感じるレベルは問題だろう。

本来であればこのような周辺環境であれば屋根の上にチムニーを立ち上げて、隣の家の屋根より高いところまで、煙突トップをもってくるべきだった。私ならそういうプランを提案しただろう。

さらに良く見るとフラッシングのサイズと屋根の立ち上げの寸法がちぐはぐで、ハウスメーカーと煙突設置業者の打ち合わせ不足が感じられる。

とりあえず、この部分に関して現状で、今後できることは、煙突長さをあと1メートル長くしてステーで固定することだろう。理想的にはチムニーを高く立ち上げて煙突トップをあと2メートルくらい上げたいところだけど・・・。

次に焚き方の問題をレクチャーした。これまで使っていた購入したという薪を見せてもらうと、太ももサイズの極太、しかも、シットリ潤いの手触り。女性の肌であれば、潤いを感じる手触りが良いけど、薪に関してはパリパリの乾燥状態が大切だ。またサイズも腕くらいのものでないと、まともには燃えてくれない。持参した2年乾燥の極上薪と比べてもらって、手触り、重量感、叩いた時の音など比較してもらって理解できたと思う。

購入した極太薪は腕くらいの太さまであと3分割くらいに割って、雨の当たらない日当たりと風通しの良い薪棚で乾かせば来シーズンには使えるだろう。

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煙の少ない上から着火方式で立ち上げた

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しっかり温度が上げてから二次燃焼モードに切り替える

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ドブレ640CBの場合、この位置で300℃くらいまで上げる
(念のため放射温度計でバイメタル温度計の精度も確認した)

その後、苦情が出た隣の家への同行説明、謝罪などのフォローもして、正しい使い方をすればこのくらいの状況ということを理解してもらって「とりあえず今後様子を見て使う」という状態まで進めることができた。

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